保育園の衛生管理チェック表|項目と加熱の温度
公開 2026年9月4日
目次8項目
- 1保育園の衛生管理で確かめること
- 食中毒を防ぐために行う
- 行ったことを示す記録になる
- 原因を調べるときに使う
- 2保育園の衛生管理チェック表に置く項目
- 温度は測った値を書く
- 使わない項目を落とす
- 記入の担当を作業ごとに決める
- 3保育園の調理従事者の健康をどう確かめるか
- 症状があるときの扱いを決める
- 同居する家族の症状も確かめる
- 定期の検便の周期を決める
- 4保育園の加熱と温度の管理
- 中心部を測る
- 冷蔵と冷凍の温度を1日に複数回測る
- 提供までの時間を短くする
- 5保育園の清掃と消毒の周期を決める
- 場所ごとに周期と担当を決める
- 使う薬剤と濃度を決める
- 抜けが続く場所を見つける
- 6保育園の衛生管理を子どもの生活にも広げる
- チェック表を場所ごとに分ける
- 子どもへの伝え方を工夫する
- おもちゃと寝具の扱いを決める
- 7保育園の衛生管理を職員に届ける
- 作業の場所に手順を貼る
- 一緒に作業して確かめる
- 記録の書き方を伝える
- 年に1回読み合わせる
- 委託している場合の扱いを決める
- 委託先の記録も園で保管する
- 納品の記録を残す
- 8保育園の衛生管理の記録を保管する
- 給食の記録とあわせて保管する
- 抜けを月ごとに確かめる
- 年に1回項目を見直す
- 温度計の管理を決める
- 記録の抜けを体制の合図として見る
チェック表の温度の欄に、毎日同じ数字が並んでいる。実際に測っていれば、日によって少しは動くはずです。
一般には、丸を付ける形の表ほど、後からまとめて書かれます。確かめた記録ではなく、書いた記録になります。
とはいえ、数値を書く欄にすれば、その場で測るしかありません。測った値を書く欄にすると、後から埋められなくなります。
ポイントはここです。保育園の衛生管理は、その場で測って書く形にすることで確認が行われます。
ここでは、確かめること、チェック表の項目、加熱と温度の管理、そして記録の保管までを順に整理します。
保育園の衛生管理で確かめること
保育園の衛生管理では、3つの面を確かめます。作業する人、扱う食品、作業する場所。
そのうえで、3つとも毎日の作業の中に入ります。特別な作業として時間を取るものではありません。
- 人調理従事者の健康と手洗い
- 食品温度と加熱と保存
- 場所清掃と消毒
3つのどれが崩れても、食中毒につながります。そのうえで、日ごとに確かめる形にします。
食中毒を防ぐために行う
子どもは、大人より症状が重くなることがあります。集団で食べるため、影響も広がります。
毎日確かめると、条件が崩れたことに気づけます。
そのうえで、崩れた時点で手が打てます。
行ったことを示す記録になる
行政の指導や監査で、記録を求められます。行っていても、残っていなければ確かめようがありません。
そのうえで、保護者への説明の材料にもなります。どういう管理をしているかを、示せます。
記録が無いと、説明ができません。
日ごろの記録が、そのときの材料になります。
原因を調べるときに使う
体調を崩した子どもが複数出たとき、原因を調べます。その日の温度や加熱の記録が、材料になります。
そのうえで、給食が原因かどうかの切り分けができます。記録に問題が無ければ、他を見ます。
保存している食品も、あわせて確かめられます。
記録が無いと、切り分けから始まります。
保育園の衛生管理チェック表に置く項目
保育園の衛生管理チェック表は、1日の流れに沿って並べます。出勤前から片づけまでを、1枚で追える形にします。
- 1 調理従事者の健康 出勤前に確かめる
- 2 手洗いと服装 作業に入る前
- 3 納品の確認 温度と期限と状態
- 4 冷蔵と冷凍の温度 朝と作業中
- 5 加熱の温度 測った値を書く
- 6 清掃と消毒 作業の後
時間の順に並べると、書く順序も決まります。そのうえで、記入する場所も作業の場所の近くにします。
| 項目 | 確かめること | 目安 |
|---|---|---|
| 健康の確認 | 腹痛・下痢・発熱 | 症状があれば作業から外す |
| 手洗い | 作業に入る前と切り替え | 決めた場面で行う |
| 服装 | 専用の衣服と帽子 | 髪をまとめる |
| 納品 | 温度と期限と状態 | 受け取る時点で測る |
| 冷蔵庫 | 温度 | 10度以下が目安 |
| 冷凍庫 | 温度 | 零下15度以下が目安 |
| 加熱 | 中心部の温度 | 75度で1分間以上 |
| 二枚貝など | 中心部の温度 | 85度から90度で90秒間以上 |
| 清掃 | 場所ごとの周期 | 決めた周期で行う |
右の列が、判断の目安になります。そのうえで、目安が書いていないと判定が人によって変わります。
温度は測った値を書く
丸を付ける形だと、実際に測ったかどうかが分かりません。数値を書く欄にします。
測った値を書くと、後から確かめられます。
そのうえで、目安を外れたときの動きも決めておきます。
使わない項目を落とす
マニュアルの項目をすべて写すと、その園に無い設備の欄まで入ります。使わない欄が並ぶと、表全体が見られなくなります。
そのうえで、実際にある設備と作業に絞ります。後から足すのは簡単です。
項目が少ないほど、1つずつ見られます。
園の規模によっても、必要な項目が変わります。
記入の担当を作業ごとに決める
誰が書くかを決めていないと、書かれないまま終わります。作業ごとに担当を決めます。
そのうえで、確かめた人の名前も書きます。後から誰に聞けばよいかが分かります。
1人しかいない場合も、名前を書く形にします。
代わりに入る人がいる日も、同じ形にします。
保育園の調理従事者の健康をどう確かめるか
保育園の調理従事者の健康は、毎日確かめます。症状のある人が作業に入ると、広がります。
- 毎日の確認を行っているか はい次へ いいえ確認の場面を決める
- 症状があるときの扱いを決めているか はい次へ いいえ外す基準を決める
- 定期の検便を行っているか はい次へ いいえ周期を決める
- 記録に残しているか はい確かめられている形 いいえ様式を作る
毎日の確認と検便を、記録に残すところまで進める
上の2つは、日ごとの確認です。そのうえで、下の2つは仕組みとして持ちます。
症状があるときの扱いを決める
腹痛や下痢があったとき、作業に入るかどうか。その場で判断すると、人によって変わります。
外す基準を決めておくと、判断が担当で変わりません。
そのうえで、外した場合の代わりの体制も決めます。
同居する家族の症状も確かめる
本人に症状が無くても、家族に症状があることがあります。その場合も、確かめる対象になります。
そのうえで、家族の症状を聞く欄を設けます。聞きにくい部分ですが、必要な確認です。
なぜ聞くのかを、先に伝えておきます。
理由が分かっていると、答えやすくなります。
定期の検便の周期を決める
検便を、決めた周期で行います。月に1回など、周期を決めておきます。
そのうえで、結果を記録に残します。受けたかどうかが、後から分かる形にします。
新しく入った人は、作業に入る前に受けます。
結果が出るまでの扱いも、決めておきます。
保育園の加熱と温度の管理
保育園の給食では、加熱の温度と保存の温度が管理の中心になります。マニュアルの示す値を目安にします。
どれも数値で決まっています。そのうえで、測って記録する形にします。
中心部を測る
表面が熱くても、中心まで届いていないことがあります。中心部の温度を測ります。
そのうえで、いちばん火が通りにくい場所を選びます。大きいもの、厚いもの、量の多い鍋の中心。
複数か所を測る形もあります。
測る場所も、決めておきます。
冷蔵と冷凍の温度を1日に複数回測る
朝だけ測っていると、その後の状態が分かりません。扉の開け閉めで、温度は上がります。
複数回測ると、上がった時間帯が分かります。
そのうえで、上がりやすい時間帯に手が打てます。
提供までの時間を短くする
調理してから食べるまでの時間が長いと、その間に増えます。2時間以内が目安とされています。
そのうえで、調理の時間を提供に合わせます。早く作りすぎると、待つ時間が長くなります。
保温か保冷の状態で保つ形もあります。
配膳の時間も、記録に残しておきます。
保育園の清掃と消毒の周期を決める
保育園の清掃は、場所によって周期が違います。毎回のものから、年に1回のものまであります。
上に行くほど頻度が高くなります。そのうえで、下に行くほど抜けやすくなります。
場所ごとに周期と担当を決める
周期だけ決めても、誰がやるかが決まっていないと進みません。場所ごとに、担当も決めます。
そのうえで、一覧の表にします。場所、周期、担当、前回の日。
前回の日が分かると、次の時期も分かります。
月ごとの清掃は、日を決めておくと忘れません。
使う薬剤と濃度を決める
消毒に使う薬剤と、その濃度を決めます。薄すぎると効かず、濃すぎると残ります。
薬剤と濃度を決めると、効き方がそろいます。
そのうえで、作り方も手順として書いておきます。
抜けが続く場所を見つける
記録を月ごとに見ると、抜けている場所が分かります。同じ場所が続けて抜けていることがあります。
そのうえで、理由を確かめます。時間が足りない、担当が不在、やり方が分からない。
周期が実態に合っていないこともあります。
その場合は、周期のほうを見直します。
保育園の衛生管理を子どもの生活にも広げる
保育園の衛生管理は、調理の場だけではありません。保育の場にも、別の形で必要になります。
調理の場
- 大量調理施設衛生管理マニュアル
- 温度と加熱が中心
- 調理従事者の健康
- 記録が求められる
保育の場
- 感染症対策ガイドライン
- 手洗いと消毒が中心
- 子どもへの伝え方
- 園で周期を決める
左は食品を扱う場です。そのうえで、右は子どもが生活する場になります。
チェック表を場所ごとに分ける
調理室と保育室で、確かめる項目が違います。1枚にまとめると、使わない欄が並びます。
そのうえで、場所ごとに表を分けます。それぞれの場所に置きます。
記入する人も、その場所にいる人になります。
表が手元にあると、その場で書けます。
子どもへの伝え方を工夫する
手洗いを「やりなさい」と言うだけでは、身に付きません。やり方を、見せて伝えます。
伝え方を工夫すると、身に付きます。
そのうえで、洗い残しやすい場所も伝えます。
おもちゃと寝具の扱いを決める
子どもが口に入れるおもちゃは、消毒の対象になります。どの周期で、どう扱うかを決めます。
そのうえで、素材によって方法が変わります。洗えるもの、拭くもの、日に当てるもの。
寝具も、周期を決めて洗います。
嘔吐などがあった場合の扱いは、別に決めておきます。
保育園の衛生管理を職員に届ける
保育園の衛生管理は、決めただけでは動きません。職員に届く形にします。
- 掲示手順をその場所に貼る
- 配置時担当する部分を渡す
- 確かめ一緒に作業して見る
3つとも、届け方が違います。そのうえで、最後の確かめが実際に効きます。
作業の場所に手順を貼る
手洗いの手順は、手洗いの場所に貼ります。消毒液の作り方は、作る場所に貼ります。
そのうえで、絵や写真を入れます。文字だけだと、その場で読まれません。
短い言葉で書くと、目に入ります。
貼りっぱなしにせず、汚れたら替えます。
一緒に作業して確かめる
手順を渡しただけでは、そのとおりに行われているか分かりません。一緒に作業して、見ます。
そのうえで、違っている部分をその場で伝えます。後から言うより、伝わります。
新しく入った人には、特に必要です。
慣れた人でも、我流になっていることがあります。
記録の書き方を伝える
記録の様式を渡しても、書き方が分からないことがあります。何をどう書くかを、伝えます。
そのうえで、記入の例を示します。書いたものを見ると、分かりやすくなります。
目安を外れたときの書き方も、伝えます。
そのまま書いて、対応も書く形にします。
年に1回読み合わせる
全職員で、内容を読み合わせます。一度伝えただけでは、時間とともに薄れます。
そのうえで、変わった部分を重点的に伝えます。マニュアルが改訂されることもあります。
会議の議題にすると、時間が取れます。
読み合わせた記録も、残しておきます。
委託している場合の扱いを決める
給食を外部に委託している園があります。その場合も、園の側で確かめる部分が残ります。
そのうえで、どこまでが委託先の範囲かを決めます。契約の内容を、確かめておきます。
届いた食事の状態は、園で確かめます。
温度や、見た目の状態を見ます。
委託先の記録も園で保管する
委託先が行った衛生管理の記録を、園でも受け取ります。求められたときに、園から出せる形にします。
そのうえで、受け取る周期を決めます。月ごとにまとめて受け取る形が多くなります。
内容も、確かめます。
受け取るだけで見ていないと、意味がありません。
納品の記録を残す
食材が届いたとき、その場で確かめます。温度、期限、包装の状態。
そのうえで、記録に残します。後から問題が出たときの材料になります。
納品の伝票と一緒に保管する形もあります。
受け取る時間も、決めておきます。届いてから時間が経つと、温度が上がります。
そのうえで、受け取る人も決めます。誰でもよい形だと、確かめずに受け取ることがあります。
保育園の衛生管理の記録を保管する
保育園の衛生管理の記録は、書いた後の扱いも決めます。書きっぱなしにすると、使われません。
- 1 その日 測って書く
- 2 月ごと 抜けを確かめる
- 3 年度ごと 綴じて保管
- 4 見直し 項目と周期を確かめる
- 5 共有 会議で結果を返す
2番目の確認が、いちばん省かれます。そのうえで、そこを行うと問題が早く見つかります。
給食の記録とあわせて保管する
検食簿、給食日誌、衛生管理のチェック表。同じ日の記録が、別々の場所にあると探すことになります。
そのうえで、日付でまとめて綴じます。何かあったとき、その日の記録がまとめて出せます。
保存の期間も、そろえておきます。
行政から求められる期間を確かめておきます。
抜けを月ごとに確かめる
記入されていない欄が、月に何日あるか。数えると、状況が分かります。
抜けを確かめると、体制の問題が見つかります。
そのうえで、特定の曜日や担当に偏っていることがあります。
理由を確かめると、次の手が決まります。
年に1回項目を見直す
設備が変わったり、献立の内容が変わったりします。項目が実態と合っているかを確かめます。
そのうえで、使わない項目を落とします。足りない項目があれば、足します。
見直しの時期を決めておくと、忘れません。
年度の初めに行う形が多くなります。
温度計の管理を決める
温度計そのものが正しくないと、測った値も正しくありません。定期的に確かめます。
そのうえで、氷水や沸騰した湯で確かめる方法があります。ずれていたら、交換します。
予備も用意しておきます。
壊れたときに測れない状態になります。
記録の抜けを体制の合図として見る
記録が書かれていないとき、書き忘れとは限りません。時間が足りない、人が足りない。
そのうえで、責める形にすると、後から埋められます。実態が見えなくなります。
なぜ書けなかったかを聞きます。
体制を変えるべき合図であることがあります。
様式は衛生管理チェック表テンプレートからダウンロードできます。給食の記録は検食簿、給食日誌、感染症は感染症対応マニュアルにまとめています。
よくある質問
加熱の温度の目安はありますか。
大量調理施設衛生管理マニュアルでは、中心部を75度で1分間以上加熱する目安が示されています。二枚貝など、ノロウイルスの汚染のおそれがある食品は85度から90度で90秒間以上とされています。測った値を記録に残す形になります。
チェック表の項目はどう決めるのですか。
大量調理施設衛生管理マニュアルの内容を土台にする形が広く使われています。園の規模で全部が当てはまらない場合もあるため、自治体の指導とあわせて決めます。使わない項目を並べておくと、記入されなくなります。
調理従事者の健康はどこまで確かめるのですか。
毎日の健康の確認と、定期の検便を行う形が広く使われています。腹痛や下痢がある場合の扱いも決めておきます。同居する家族の症状まで確かめている園もあります。園の方針を書面にしておくと運用がそろいます。