保育園の出席簿と登降園記録|書き方と引き渡し

公開 2026年9月4日

目次8項目

園に問い合わせが入ったとき、いま何人いて誰が帰ったかをその場で答えられるかどうかが問われます。避難のときは、この数がそのまま安全の確認になります。

一般には、月の出欠を保育園の出席簿で一覧にし、その日の時刻と引き渡した相手を登降園記録簿に残す形が広く使われています。ただし朝の受け入れは短い時間に集中するため、記入が後回しになりがちです。後からまとめて書くと、時刻も引き渡した相手も記憶で埋めることになります。

ポイントはここです。保育園の出席簿は、その場で書ける形にしておくことで人数が合う記録になります

ここでは、2つの記録の役割の違い、時刻の残し方、引き渡しの確認を順に整理します。

保育園の出席簿とは何を残す記録か

保育園の出席簿は、月の単位で出欠を一覧にする記録です。在園の状況を月ごとに把握するほか、自治体への報告や保育料の扱いの元にもなります。

  • 来たか出欠の区分
  • 何日月の出席の日数
  • なぜ休んだか欠席の理由
出席簿は、出欠・日数・理由の3つを残す

出欠と日数は報告や請求に使う数字ですが、欠席の理由はそれとは別に、感染症の広がりに気づくための情報になります。

在園の人数をその場で出せる

いま何人いるかを、その場で答えられる形にしておきます。人数がすぐ出せると、避難の確認が早くなります。

そのためクラスごとに分けて持ち、担任がすぐ見られる場所に置きます。事務室にまとめてしまうと、いちばん必要な場面で手元にありません。

感染症の広がりに気づける

欠席の理由を残しておくと、同じ症状が続いているかどうかが見えます。クラスで数が増えていれば、そこで対応に移ります。

保健所や自治体への報告が関わる場面もあるため、日ごとに並べて見られる形にしておきます。

報告と請求の元になる

月の出席の日数は、自治体への報告や保育料の扱いに関わります。締めの時期にまとめて確かめる形になりますが、数え方が人によって変わると、月ごとに数字がぶれます。

半日の登園や途中降園をどう数えるかを、園で1つに決めておきます。

保育園の出席簿と登降園記録簿の役割の違い

保育園では、出席簿と登降園記録簿を分けて持つ形が広く使われています。見る幅が違ううえ、使う場面も変わるためです。

出席簿

  • 月の単位で見る
  • 出欠の区分が中心
  • クラスごとに一覧
  • 報告と請求の元

登降園記録簿

  • その日を見る
  • 時刻と引き渡しが中心
  • 1人ずつ書く
  • 延長の判断と安全の確認
月で見る一覧と、その日を残す記録で分かれる

出席簿は月をまたいで並べる記録で、登降園記録簿はその日1日を追う記録です。延長保育の判断は登降園記録簿の時刻から出るため、どちらか一方だけでは請求の根拠になりません。

出席簿は月の一覧にする

出欠を月の一覧にすると、1日では見えない傾向が読み取れます。続けて休んでいる子どもや、特定の曜日だけ休みがちな子どもがそこで見つかります。

家庭の状況が変わっている場合もあるため、続いているときは担任のあいだで共有します。クラスごとに分けて持っておくと、そのまま担任が見る形になります。

登降園記録簿はその日を残す

登園と降園の時刻、そして引き渡した相手を、その日のうちに残します。後から確かめられる形にしておくことが、この記録の役目です。

1人ずつ書くため手間はかかりますが、延長の判断や引き渡しの確認は、この1行がないと成り立ちません。

2つの数を突き合わせる

出席簿で出席になっているのに登降園記録簿に記入がない、あるいはその逆という食い違いは、どちらかの記入が抜けた合図です。2つを突き合わせると、記入もれが見つかります

月の締めのときにまとめて確かめると、請求の前に直せます。

保育園の登降園記録簿に書く項目

保育園の登降園記録簿には、時刻と引き渡した相手を書きます。とはいえ欄が多いと、朝の受け入れの最中には書ききれません。

  1. 1 登園の時刻 受け入れたとき
  2. 2 受け入れた職員 誰が受けたか
  3. 3 朝の様子 体調と連絡事項
  4. 4 降園の時刻 引き渡したとき
  5. 5 迎えに来た人 名前と続柄
  6. 6 引き渡した職員 誰が渡したか
登園から降園までを1行で追える形にする

朝の様子の欄は、その日の体調の変化に気づくために使います。引き渡した職員まで残しておくと、後から誰に確かめればよいかが分かります。

項目書く内容気をつけるところ
登園の時刻分の単位受け入れた時点で書く
受け入れた職員氏名か記号誰が受けたか分かる形
朝の様子体調と連絡気になる点だけ書く
降園の時刻分の単位引き渡した時点で書く
迎えに来た人名前と続柄登録の有無も
引き渡した職員氏名か記号確認した人が書く
延長の区分該当する区分時刻から判断

時刻はその場で書く

登園と降園の時刻は、その場で書きます。後からまとめて書くと、記憶で埋めることになり、延長の区分の境目にかかる時刻ほど曖昧になります。

打刻の仕組みがあれば手が空くため、記入の負担そのものがなくなります。仕組みがない場合は、記録簿を入口の近くに置いて、受け入れと引き渡しのついでに書ける形にします。

迎えに来た人を確かめる

迎えに来た人が引き渡してよい人かどうかを確かめ、台帳に登録された人かどうかを見ます。迎えに来た人を記録に残すと、後から確かめられます

登録のない人が来る場面もあるため、そのときの対応をあらかじめ決めておきます。

朝の様子は気になる点だけ書く

すべての子どもについて文章を書こうとすると、受け入れの時間に収まりません。体調に変化がある子どもと、家庭から連絡があった子どもだけに絞ります。

ここに書いた内容は、日誌や健康観察の記録にもつながります。そのため誰に伝えるかまで決めておくと、書いたまま止まりません。

保育園の引き渡しをどう確かめるか

保育園では、引き渡しの確認が安全の要になります。登録のない人に引き渡してしまうと、取り返しがつきません。

  1. 迎えに来た人が登録されているか はい次へ いいえ保護者に連絡して確かめる
  2. 子ども本人の様子に問題がないか はい次へ いいえ状況を伝える
  3. 連絡事項を伝えたか はい次へ いいえその場で伝える
  4. 記録に残したか はい引き渡しが閉じた形 いいえ時刻と相手を書く

登録の確認を先に、記録を残すところまで進める

引き渡しを確かめる順序

最初の登録の確認を外すと、あとの3つをどれだけ丁寧にやっても意味がありません。そのうえで、記録に残すところまでを1つの流れにしておきます。

登録のない人が来たときの対応を決める

急な事情で、登録のない人が迎えに来る場面は実際にあります。その場で断るのか、保護者に連絡して確かめるのかを、あらかじめ決めておきます。

確かめた内容と、誰と話したかを記録に残しておけば、後から経緯を説明できます。決めていないと、判断が職員ごとに変わります。

連絡事項を伝える場にする

けがや体調の変化があった日は、引き渡しの場で伝えます。伝えた内容を残すと、後から確かめられます

内容によっては書面で渡す場面もあります。口頭だけだと、伝えた側と受け取った側で理解がずれることがあります。

引き渡しの担当を決める

誰が引き渡すかを、時間帯ごとに決めておきます。決まっていないと、手が空いた人が対応することになり、確認が抜けます。

とくに延長の時間帯は職員が少なくなるため、その時間帯の担当は先に決めておきます。

保育園の出席簿から延長保育の請求へつなげる

保育園では、登降園記録簿の時刻が延長保育の請求に関わります。時刻が曖昧なままだと、保護者から問い合わせがあったときに根拠を示せません。

  • 打刻の仕組みで残す 5手がかからない
  • 職員がその場で書く 4確実だが手間
  • 保護者が書く 3確認が必要
  • 後からまとめて書く 2記憶になる
  • 区分だけ丸を付ける 1根拠が薄い
時刻の残し方と、根拠としての強さの目安

上に行くほど根拠として強くなります。区分に丸を付けるだけの形は記入が楽な一方、何分に帰ったのかが残らないため、境目にかかる日に説明できません。

区分の境目に近い時刻に気をつける

延長の区分が変わる時刻の前後は、1分の差で金額が変わります。分の単位で残しておけば、後から確かめられます。

そのうえで、園としてどう扱うかを決めて保護者に伝えておきます。伝えた内容を書面に残しておくと、認識の食い違いが起きません。

月の締めで突き合わせる

月の締めのときに、記録と請求の内容を突き合わせます。ずれがあれば、その場で原因を調べます。

締めで突き合わせると、請求の誤りが防げます。保護者から問い合わせがあったときにも、記録から答えられます。

保護者に伝える形を決める

延長の利用が発生した日を、どう伝えるかを決めます。月の明細でまとめて示す形と、その日のうちに伝える形があります。

どちらにするかを園で1つに決めておけば、担当が代わっても伝え方が変わりません。

保育園の出席簿で人数を合わせる

保育園の出席簿がいちばん重く働くのは、いま何人いるかを確かめる場面です。避難のときや園外へ出るときは、この数が命に関わります。

  1. 1 朝の受け入れ 登園の記入
  2. 2 クラスの確認 担任が人数を数える
  3. 3 園外へ出る前 出発時に数える
  4. 4 戻ったとき 到着時に数える
  5. 5 午睡の前後 在室の確認
  6. 6 降園 引き渡しの記入
節目ごとに数えて、記録の数と突き合わせる

節目ごとに数え、そのつど記録の数と突き合わせます。とくに園外へ出るときは、出発と到着の両方で数えます。

節目を決めて数える

いつ数えるかを決めていないと、数えない日が出ます。朝の受け入れの後、園外へ出る前、午睡の前後という節目を先に決めておきます。

数えた結果を記録に残す形にしておけば、数え忘れたのか数が合っていたのかが後から分かります。

園外では出発と到着で数える

散歩や遠足では、出発と到着の両方で数えます。途中の休憩でも数える形にしている園もあります。

このとき引率の担当と数える担当を分けておくと、どちらも中途半端にならずに済みます。

数が合わないときの動きを決める

数が合わない場面は、園でいちばん急を要する場面です。誰がどこを探すのかを平時に決めておきます。

避難を続ける人と探す人を分けておかないと、全員が同じ方向へ動きます。連絡の経路もあわせて決めておきます。

遅れて登園した子どもを反映する

朝の受け入れが終わった後に登園する子どもがいます。受け入れた時点で記録と人数を直し、クラスの担任にも伝えます。

伝える方法を決めておかないと、担任が古い人数のまま園外へ出ることになります。

早めに降園した子どもを反映する

通院などで途中に降園する子どももいます。その時点で記録に残し、人数を直します。

戻ってくる場合はその時刻も残しておくと、担任と事務室のどちらから見ても在園の状況が分かります。

保育園の出席簿を書き続けられる形にする

保育園の出席簿と登降園記録簿は、朝と夕方に記入が重なります。そのため書ける形にする工夫が、そのまま記録の精度になります。

  • 置き場所入口の近くに置く
  • 書く量記号と時刻だけにする
  • 担当時間帯ごとに決める
置き場所・書く量・担当の3つで続くかが決まる

このうちいちばん効くのは置き場所です。入口の近くに置くだけで、後回しになる場面が減ります。

入口の近くに置く

記録簿を事務室に置くと、その場で書けません。受け入れと引き渡しを行う場所に置きます。

入口が複数ある園では、それぞれに置いたうえで、締めのときにまとめる形にします。

記号と時刻で書ける形にする

出欠は記号で書ける形にして、文章が必要な内容だけを備考に回します。記号で書ける形にすると、受け入れのついでに記入できます。

記号の意味を様式に印刷しておけば、新しく入った職員も同じ書き方になります。

時間帯ごとに担当を決める

朝と夕方、そして延長の時間帯で、記入する担当を決めます。決まっていないと、忙しい時間帯ほど抜けます。

交代のときに引き継ぐ形にしておくと、時間帯をまたぐ子どもの記録も途切れません。

保育園の出席簿と他の記録のつなぎ方

保育園の出席簿は、日誌や健康の記録とつながっています。同じ内容を別々に書くと、どこかで食い違います。

  • その日 1 登降園と日誌
  • 週ごと 2 欠席の傾向
  • 月ごと 4 出席の日数と請求
  • 年ごと 12 在園の推移
見る幅と、そこで使う場面(相対的な比較)

その日の記録は日誌や健康観察につながり、月の集計は報告と請求に使います。見る幅によって、同じ記録から取り出せるものが変わります。

日誌の人数と突き合わせる

保育日誌に書く人数と出席簿の数が食い違っていれば、どちらかの記入が抜けています。

その日のうちに確かめる形にしておくと、原因も思い出せます。締めのときにまとめて確かめる形でも構いませんが、そのぶん原因は追いにくくなります。

欠席の理由を健康の記録につなげる

感染症が疑われる欠席が続く場合があります。出席簿の欠席の理由と健康観察の記録を並べて見ると、広がりに気づけます。

クラスで数が増えていれば、園全体に伝えて対応に移ります。自治体への報告が関わる場面もあるため、日ごとに数えておきます。

保存の年数を決めておく

出席簿と登降園記録簿は、延長の請求の根拠にもなるため、一定の期間は残します。保存の年数を決めておくと、廃棄で迷いません

自治体の定めがある場合はそれに合わせ、確かめた内容を園の規程に書いておきます。

様式は出席簿テンプレート登降園記録簿からダウンロードできます。園児の情報は園児台帳保護者連絡先一覧にまとめています。

よくある質問

出席簿と登降園記録簿は両方必要ですか。

見ている幅が違うため、両方を持つ形が広く使われています。出席簿は月の単位で出欠を一覧で見るもので、登降園記録簿はその日の時刻と引き渡した相手を残すものです。請求や在園の確認で使う場面も変わります。

登降園の時刻はどこまで正確に残すのですか。

分の単位で残す形が扱いやすくなります。延長保育の区分の境目に近い時刻は、後から確かめられることが求められます。打刻の仕組みがあれば負担が少なく、ない場合は受け入れと引き渡しの担当が書く形になります。

保護者以外が迎えに来た場合はどう残しますか。

迎えに来た人の名前と続柄を残す形が広く使われています。あらかじめ台帳に登録しておくと、その場で判断できます。登録がない人が来た場合の対応も、園で決めておくと迷いません。

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